「三桂の詩」第31番 25手

手数の割にはかなり素直な手順。後年の三桂作品は粘り強い合駒と意外な導入を特徴としていたようですが、その作風の原型が出来上がる途上の時期の作品といえるでしょう。
ところで本局、解説者が故・里見義周(よしかね)さんで、短評を書いているのが巨椋鴻之助さんです。折角なので引用しておきます。

里見―手数は長めだが、比較的容易であったようだ。但し、20手目33玉と一旦逃げるべきところを直ちに同玉として二手早く詰めた解答者が意外に多く、全く不注意という外ない。
巨椋―長いが冴えない。

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